岩石学辞典 「準火山岩」の解説 準火山岩 地表に近い所で形成された火山岩で,小規模で下に向かって細くなった貫入岩体となっている.ラテン語のsubは,~の下に,の意味であるが.Subvolcanicを岩石関係で用いる場合には多少意味が異なって使われることがある.(1) 準火山岩(subvolcanic rock)については,普通は深さによって母岩の温度が増加し,深い場所の貫入岩体は浅い位置の貫入岩に比べて粗粒な組織となる.しかしマグマが火山の火道の下部で固化すると,熔岩が連続的に通過するたびに母岩が熱せられて非常に浅い深さの所でも粗粒な岩石が形成される.これを準火山岩(subvolcanic rock)という[Nockolds, et al. : 1978].(2) 火山底鉱床(subvolcanic deposit)は火山域の浅所(深度0~2km,温度250℃程度)に貫入した岩体中あるいはその周辺の母岩中に形成された熱水鉱床である[Niggli : 1941, Schneiderhoehn : 1955].(3) 準火山ガス(subvolcanic gas)は地下水がマグマに接触して気化し地表に噴出する火山ガスをいう[片山ほか : 1970]. 出典 朝倉書店岩石学辞典について 情報