滾々(読み)こんこん

精選版 日本国語大辞典 「滾々」の意味・読み・例文・類語

こん‐こん【滾滾・渾渾・混混】

  1. 〘 形容動詞ナリ活用タリ 〙
  2. 水など液体が盛んに流れて尽きないさま。泉が尽きることなく湧き出るさま。
    1. [初出の実例]「大江滾滾流、昼夜無間歇」(出典:南游集(1364頃)寄維楊故人)
    2. 「切おとせば鮮血滾滾(コンコン)(〈注〉ダクダク)とながれ出て」(出典:読本・椿説弓張月(1807‐11)前)
    3. [その他の文献]〔孟子‐離婁・下〕
  3. 比喩的に、物事の尽きないさま。
    1. [初出の実例]「一榻寥々蝸質闊、九衢袞々馬塵高」(出典:蕉堅藁(1403)山居十五首、次禅月韻)
    2. 「頓て狂風滾々(コンコン)として渦巻き起り」(出典:新浦島(1895)〈幸田露伴〉一九)
    3. [その他の文献]〔荀子‐富国〕
  4. 入りまじってはっきりしないさま。入り乱れるさま。また、世の中の開けないさま。渾沌(こんとん)
    1. [初出の実例]「天の形なりこんこんとぬらりとかたちもない心か」(出典:玉塵抄(1563)三一)
  5. 転がるさま。また、回るさま。
    1. [初出の実例]「風車斜挿籃輿上、紅緑渾渾転彩輪」(出典:柳湾漁唱‐二集(1831)雑司谷雑題)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

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