漆畠郷(読み)うるしばたごう

日本歴史地名大系 「漆畠郷」の解説

漆畠郷
うるしばたごう

「駿河志料」によると、漆畠は築地ついじの字名とするが、郷として存在したかは不明。天文八年(一五三九)一二月一四日の今川義元朱印状(村岡文書)に漆畠とみえ、駿府浅間社(静岡浅間神社)の流鏑馬銭未納の地とされ、今川義元は村岡氏に催促することを認めている。同一八年八月一一日の駿府浅間社社役目録(村岡大夫文書)などによれば、漆畠郷には郷役として一貫六〇〇文の役銭が課せられていた。当地には早世した今川氏親の息子彦五郎(定源院殿)の菩提所円竜(円隆)(現円良寺)があり、同寺は天文一九年一一月一七日に彦五郎の母寿桂尼から「うるし畠」内の田地三反を寄進された(「寿桂尼朱印状」円良寺文書)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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