日本大百科全書(ニッポニカ) 「瀋大線」の意味・わかりやすい解説
瀋大線
しんたいせん / シェンターシエン
中国、瀋陽(しんよう/シェンヤン)―大連(だいれん/ターリエン)間の鉄道名称。延長397キロメートル。鞍山(あんざん/アンシャン)、大石橋(だいせっきょう/ターシーチヤオ)、金州(きんしゅう/チンチョウ)などの諸都市を経由して、京哈(けいは)線(北京(ペキン)―瀋陽―ハルビン間)とあわせて中国東北地方を南北に貫く幹線鉄道の一部を形成する。全線が複線化されている。ロシア資本によって建設、経営された東清(とうしん)鉄道南満支線(ハルビン―長春(ちょうしゅん/チャンチュン)―奉天(ほうてん/フォンティエン)〈現瀋陽〉―大連・旅順(りょじゅん/リュイシュン)間が1903年全線開業し、日露戦争の結果、長春以南の経営権は日本に譲渡され、南満州鉄道〈満鉄〉となる)の南半部を前身とする。中華人民共和国成立後、施設の改良が行われ、現在は北京との間に直通列車も運転されている。
[青木栄一]