京哈線(読み)けいはせん

日本大百科全書(ニッポニカ) 「京哈線」の意味・わかりやすい解説

京哈線
けいはせん / チンハシエン

中国、北京(ペキン)―ハルビン哈爾浜)間の鉄道名称。延長1249キロメートル。唐山(とうざん/タンシャン)、山海関(さんかいかん/シャンハイコワン)、錦州(きんしゅう/チンチョウ)、瀋陽(しんよう/シェンヤン)、四平(しへいスーピン)、長春などの諸都市を経由して、北京と中国東北地区を結ぶ幹線鉄道の一つ。全線が複線化されている。ロシア資本によって建設、経営された東支鉄道南満支線(ハルビン―奉天〈現、瀋陽〉―大連(だいれん/ターリエン)・旅順(りょじゅん/リュイシュン)間、1903年全線開業、日露戦争の結果そのうちの長春―大連・旅順間の経営権は日本に譲渡され、南満州鉄道〈満鉄〉となる)、イギリスからの借款による京奉鉄道(北京―奉天間、1907年全線開業)を前身とする。これらのうち、1881年に開業した唐山―胥各荘(しょうかくそう)間9.7キロメートルは中国最初の公共鉄道である。中華人民共和国成立後、施設の改良が行われた。なお、旧満鉄の瀋陽―大連間は現在は瀋大(しんたい)線と称されている。

青木栄一・青木 亮]

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