炎天の梅花(読み)えんてんのばいか

精選版 日本国語大辞典 「炎天の梅花」の意味・読み・例文・類語

えんてん【炎天】 の 梅花(ばいか)

(中国、宋代の陳与義(簡斎)の詩句炎天梅蘂」による) 実際にはあり得ないものだが、心の中でつくり出す悟りのこと。俗を超越した禅家の悟りの境地。めずらしいもののたとえにいう。
※俳諧・奥の細道(1693‐94頃)出羽三山「炎天の梅花、爰にかほるがごとし」
[補注]「禅林句集(一六八八)」に「雪裏芭蕉摩詰画、炎天梅蘂簡斎詩」とある。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

今日のキーワード

脂質異常症治療薬

血液中の脂質(トリグリセリド、コレステロールなど)濃度が基準値の範囲内にない状態(脂質異常症)に対し用いられる薬剤。スタチン(HMG-CoA還元酵素阻害薬)、PCSK9阻害薬、MTP阻害薬、レジン(陰...

脂質異常症治療薬の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android