炭素率(読み)たんそりつ

最新 地学事典 「炭素率」の解説

たんそりつ
炭素率

carbon-nitrogen ratio

土壌中の有機態炭素量の全窒素量に対する重量比(C/N)。土壌中での有機物の分解程度を表す有効な指標。有機物の腐植が進行するほどC/Nは小さくなる。例えば稲わらのC/Nは約40であるが,湿潤温帯地域の土壌の十分に分解の進行した腐植のC/Nは約10前後である。表層土に比べると下層土のC/Nは小さい。炭素率の小さい有機物は土壌中で早く分解して有効態窒素を生成するが,炭素率が大きいと分解が遅く,土壌中の有効態窒素は減少し,植物と土壌微生物との間に窒素の奪い合いが起こって,植物が一時的に窒素飢餓となる。

執筆者:

出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報

関連語 黒部

世界大百科事典(旧版)内の炭素率の言及

【C‐N率】より

…(2)土壌中の腐植その他の有機物に含まれている炭素量と窒素量の比をいい,有機物の分解の程度を表す指標として用いられる場合。C‐N比または炭素率と呼ばれることも多い。ふつう,土壌中で十分に分解された有機物のC‐N率は10程度,新鮮な落葉は50,稲わら70,堆肥15程度である。…

【土壌】より

…この過程を腐植化作用という。 有機物のC‐N率(C‐N比)すなわち炭素率は,土壌中での有機物の分解速度を支配し,また作物の窒素利用にも重要な関係をもっている。わらのように有機物の炭素率が60以上であると,微生物は有機物中の窒素のみでは必要量がまかないきれずに,土壌中の無機窒素を利用することになる。…

※「炭素率」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

〘 名詞 〙 春の季節がもうすぐそこまで来ていること。《 季語・冬 》 〔俳諧・俳諧四季部類(1780)〕[初出の実例]「盆栽の橙黄なり春隣〈守水老〉」(出典:春夏秋冬‐冬(1903)〈河東碧梧桐・高...

春隣の用語解説を読む