精選版 日本国語大辞典 「然は言えども」の意味・読み・例文・類語
さ【然】 は=言(い)えども[=言(い)えど]
- ① ( 「さ言えど①」を強めた言い方 ) そうは言うもののやはり。そうと知りつつやはり。
- [初出の実例]「おとどいろもなくなりぬ。むすめたち、さはいへと心つよくわらひて」(出典:源氏物語(1001‐14頃)玉鬘)
- ② ( 「さ言えど②」を強めた言い方 ) 何と言ってもやはり。
- [初出の実例]「ひとり隠れゐるばかりの屏風、几帳、きるものばかりは、さはいへど、広かりしところの名残に、無くなりぬと見れど、なほしつらひてあり」(出典:宇津保物語(970‐999頃)俊蔭)