名残(読み)ナゴリ

デジタル大辞泉「名残」の解説

なごり【名残】

《「余波なごり」から》
ある事柄が過ぎ去ったあとに、なおその気配や影響が残っていること。また、その気配や影響。余波よは。「台風の名残の高波」「古都の名残をとどめる」
人と別れるときに思い切れない気持ちが残ること。また、その気持ち。「尽きない名残
物事の最後。終わり。「この世の名残
一期いちごの―ぢゃと思うて清水へ参って」〈狂言記・武悪
亡くなった人をしのぶよすがとなるもの。忘れ形見。子孫。
「かの維時これときが―は、ひたすら民となりて」〈増鏡・新島守〉
病後のからだに残る影響。
「いと重くわづらひ給へれど、ことなる―残らず」〈・夕顔〉
残り。残余
「弥生中の六日なれば花はいまだ―あり」〈平家・三〉
名残の折」「名残の茶」などの略。
[類語]残存残留残り残品残部残務残余

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典「名残」の解説

なご・る【名残】

〘他ラ四〙 (名詞「なごり」の動詞化)
① なごりを惜しむ。別れることを残念だと思う。
※俳諧・虚栗(1683)下「鰌すくひが濁す日の陰〈其角〉 秋風を名残るか待乳山涼み〈才丸〉」
② 過ぎ去ったものの気配や影響を残す。
※続女ひと(1956)〈室生犀星〉人生は飯事遊びから「それは明治以来の風俗を名残ってゐるものと、思はざるをえないのである」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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