…煮売茶屋ともいう。煮売の語は,浅井了意の《東海道名所記》(1661)に〈在所により家によりて,国の名物,酒,さかな,煮売,焼売〉とあるように,はじめは餅,だんご,あるいは魚などを焼いて売る焼売(やきうり)に対して,魚や野菜の煮物を売る商売をいった。江戸では明暦の大火(1657)以後,復興事業のために地方から流入した労働者相手に煮売屋が急増し,飲酒にともなう事件が多発したのであろう,1661年(寛文1)には振売をも含めて煮売屋の夜間営業が禁止された。…
※「焼売」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」