デジタル大辞泉 「焼跡のイエス」の意味・読み・例文・類語 やけあとのイエス【焼跡のイエス】 石川淳の短編小説。昭和21年(1946)、雑誌「新潮」10月号に発表。終戦後の上野の闇市を背景に、浮浪児を救世主イエス‐キリストに見立てた作品。 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
世界大百科事典(旧版)内の焼跡のイエスの言及 【石川淳】より …フランス象徴主義の方法的消化から出発したこの作家が,戦中期に江戸戯作文学に親しみ,戦争に軽妙に抵抗するたくみなパロディの手法を身につけたことも見のがせない。戦後期になると,《焼跡のイエス》(1946),《処女懐胎》(1947)などで時代の創世記的渾沌を造型。《鷹》《珊瑚》(以上1953)は戦後革命期の終焉に贈られた美しい挽歌であった。… ※「焼跡のイエス」について言及している用語解説の一部を掲載しています。 出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」