精選版 日本国語大辞典 「煮詰」の意味・読み・例文・類語
にえ‐つま・る【煮詰】
〘自ラ五(四)〙
① 煮えて水分がなくなる。につまる。
② 極限状態になる。きわまる。
※俳諧・千代見草(1692)「煮詰る我身は鍋と口ふたつ」
③ 梅毒などの瘡(かさ)が固まる。
※雑俳・指使編(1851)「煮詰った五郎三・帰国見舞の人絶ぬ」
④ =につまる(煮詰)②
に‐つ・める【煮詰】
〘他マ下一〙 につ・む 〘他マ下二〙
① 水分がなくなるまで煮る。
※俳諧・遠近集(1666)六「につめてや寒さをこふるこごり鮒〈俊佐〉」
② 凝縮させる。せんじつめる。
に‐つま・る【煮詰】
〘自ラ五(四)〙
① 煮えすぎて水分が蒸発してしまう。
② 議論や考えなどが出つくして、結論を出せる状態になる。
③ 問題や状態などが行きづまってどうにもならなくなる。
※朝霧(1950)〈永井龍男〉「戦争の次第に辛く煮詰って来てゐるのが知られた」
に‐つめ【煮詰】
〘名〙 醤油(しょうゆ)と味醂(みりん)などを合わせて弱火で煮詰めてつくったたれ。鮨種の穴子など、味の淡泊な、一度火を通したものに多く塗る。〔すし通(1930)〕
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