最新 地学事典 「燐重土ウラン石」の解説
りんじゅうどウランせき
燐重土ウラン石
uranocircite-Ⅱ
化学組成Ba(UO2)2(PO4)2・10H2Oの鉱物。正方晶系,空間群P4/nnc, 格子定数a0.701 nm, c2.046, 単位格子中2分子含む。りん重土ウラン石-Ⅰは存在が否定され,Ⅱ型が残った。メタりん重土ウラン石(metauranocircite-Ⅰ)に水を含ませると,cが2nmのものが得られる。薄い四角板状結晶,またはそれらが集まって葉片状の集合塊。黄色,透明,劈開面上で真珠光沢。劈開{001}に完全,{100}で明瞭。硬度2~2.5, 比重3.46。紫外線で緑色の蛍光を発する。薄片では無色~淡黄色,屈折率ω1.583~1.588, ε1.574, 一軸性負。Baを置換してCu, Ca, Mg, (HAl)1/2などが入り,りん灰ウラン石族を構成する。各種ウラン鉱床の酸化帯に産する。日本では,岐阜県土岐市の堆積性ウラン鉱床の露頭から産出が報告。uranocirciteの名称は,原産地のドイツSaxony地方Falkensteinのギリシア名とウランを含むことにちなむ。
執筆者:松原 聰
出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報

