物寂(読み)ものさびる

精選版 日本国語大辞典 「物寂」の意味・読み・例文・類語

もの‐さ・びる【物寂】

〘自バ上一〙 ものさ・ぶ 〘自バ上二〙 (「もの」は接頭語)
① 何となくさびれる。どことなく古ぼけて見すぼらしくなる。
※玄玉(1191‐92頃)天地下「冬来ては峰の柴屋も物さひて雲のまがきを払ふ木枯〈藤原家隆〉」
② 何となく古びて味わいが出る。どことなく静かで古風な趣がある。
十訓抄(1252)一「いと物さびたる家のすのこの下に」

もの‐さび・れる【物寂】

〘自ラ下一〙 (「もの」は接頭語) 何となくさびれる。
※桑の実(1913)〈鈴木三重吉〉二二「かうしたものさびれた町の夜の灯も」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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