猪飼三枝(読み)いがい さんし

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「猪飼三枝」の解説

猪飼三枝 いがい-さんし

?-? 江戸時代前期の華道家。
2代池坊専好の高弟元禄(げんろく)(1688-1704)のころ池坊会頭をつとめた。5年再興された東大寺大仏殿の大仏開眼供養に松一色の大立華をたてる。作品は「池坊立華新撰五十瓶図」などにのっている。通称は三左衛門。編著に「六角堂池坊並(ならびに)門弟立花砂之物図」など。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の猪飼三枝の言及

【いけばな】より

…出版活動としての立花の教導書の刊行や立花図の作品集的刊行も多く,十一屋太右衛門による《立花(りつか)大全》や,富春軒による《立華時勢粧(りつかいまようすがた)》をはじめ,立花愛好者たちの需要にこたえた刊本が数多く出版されている。立花は巨大化し元禄期の立花師,藤掛似水,猪飼三枝による南都大仏殿の開眼供養における献花は,松一色による対瓶の大立花で,高さ12mに及ぶものであったと記録される。富春軒が草体の立花であるとした〈砂之物〉は立花の変形で,かつての前栽の流れをくむものであるが,盤に立てられた横に構成が展開されていく形式のもので,大住院の作品にはこの形式による大作が多い。…

※「猪飼三枝」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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