岩石学辞典 「球枕状構造」の解説 球枕状構造 砂岩の円形状の構造で,重力の影響を強く受けて軟らかい堆積物の流動によって石灰岩などに形成されるが,一般的なものではない.最初にスミスはballまたはpillow構造として使用したが,その後は形状によって両者を分けずに使用されている[Smith : 1916, Pettijohn & Potter : 1964].泥質堆積物の上に砂層が乗る場合に,差別的な荷重による堆積構造ができて,総称してソール・マーク(sole mark)という.この中で団塊状になったものに球─枕状構造がある.これは10cmから1m程度の大きさの枕状になったラミナのある砂岩で,ラミナは上方に巻き上がって見える[木村ほか : 1973].ストーム・ローラー(storm roller)[Chadwick : 1931],スランプ・ボール(slump balls)[Kuenen : 1948],俵状構造(pillow structure)[Smith : 1916],ニード砂岩(kneaded sandstone)[Cooper : 1943],雪玉構造(snowball structure)[Hadding : 1931]. 出典 朝倉書店岩石学辞典について 情報