ストーム(その他表記)storm

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デジタル大辞泉 「ストーム」の意味・読み・例文・類語

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精選版 日本国語大辞典 「ストーム」の意味・読み・例文・類語

ストーム

  1. 〘 名詞 〙 ( [英語] storm )
  2. 暴風雨。嵐。
    1. [初出の実例]「存分悪口のストウム〔あらし〕をおこして」(出典:当世書生気質(1885‐86)〈坪内逍遙〉一〇)
  3. 旧制高校の学生が、寮内街頭などで群れをなして騒ぎ、青春のはけ口としたもの。
    1. [初出の実例]「暴風雨(ストオム)と云って、夜遅く酔払って帰って来ては〈略〉各室の寝て居る布団を一人一人剥いで廻ったり」(出典:青春(1905‐06)〈小栗風葉〉夏)

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「ストーム」の意味・わかりやすい解説

ストーム
すとーむ
storm

元来は英語の嵐(あらし)や暴風雨、転じて、旧制高等学校の寮などで行われたしごき的な行事をさす。矢や弾丸などの雨あられをストームとよぶが、学校の寮などで、上級生が新入生下級生に殴り込みをかけ、嵐のように暴れ回ることもいう。これは、新入生や下級生をいじめる目的ではなく、しごきをかけ、それ以後の相互親睦(しんぼく)と一体感をつくりあげるもの。また、新入生や下級生にとっては、しごきを受けて少年的残存を切り捨て大人として成長するのを助けるものとされた。したがって嵐のあとの静けさではないが、ストームのあと親近感が寮にみなぎった。ストームが日本の寮生活に不可欠な行事となった点に、風俗としてのおもしろ味がある。

[村田仁代]

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