瓶細工(読み)びんざいく

日本大百科全書(ニッポニカ) 「瓶細工」の意味・わかりやすい解説

瓶細工
びんざいく

口が小さく胴の膨らんだガラス瓶の中に、その大きさの口からは入りそうもない大きさの造花人形を特殊な技術で入れる細工。明治中期以降、ガラス製造の発達に伴っておこったもので、専用の丸型ガラス瓶がつくられている。中に物を入れるときは、鋏(はさみ)、小刀、針、竹製組立棒、竹箸(たけばし)、鉄製鉤棒(かぎぼう)、長いピンセットなどを用いる。籐(とう)製の花籠(はなかご)などは、熱湯をかけ柔らかくしたものを形をゆがめて中に入れ、手早く形を整えてから乾かすのが基本技法である。

[秋山光男]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例