小刀(読み)こがたな

精選版 日本国語大辞典 「小刀」の意味・読み・例文・類語

こ‐がたな【小刀】

〘名〙
① 小さな刀。日常の雑用に用いる小さな刃物。きりだし。ナイフ
吾妻鏡‐建久元年(1190)一〇月一三日「相副小刀於鮭楚割
腰刀打刀の鞘(さや)にそえた小柄(こづか)に付属する小さな刀。軍中で敵の首をとったり、首札の緒をぬくための穴をあけたりするのに用いた。軍中に差す小柄には上に穴をつけたものと環をつけたものとあり、そこへ差した。裏差(うらざし)副子(そえご)
太平記(14C後)三九「編木子(ささらのこ)の如く叩きなしたる太刀の歯本を小刀にて削り直し」

しょう‐とう セウタウ【小刀】

〘名〙 小さな刀。短刀。また、脇差
※応永本論語抄(1420)陽貨第一七「割鶏には小刀を用べし」 〔陳書‐世祖紀〕

ちしゃ‐がたな【小刀】

〘名〙 「ちいさがたな(小刀)」の変化した語。〔かた言(1650)〕

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デジタル大辞泉 「小刀」の意味・読み・例文・類語

しょう‐とう〔セウタウ〕【小刀】

小さい刀。特に、脇差。
[類語]脇差小太刀けんつるぎ刀剣太刀大刀たち大刀だいとう名刀宝刀軍刀牛刀日本刀青竜刀サーベル銃剣手裏剣真剣短刀懐刀ふところがたな懐剣小柄匕首あいくちどす人斬り包丁快刀業物木刀木剣木太刀竹光長刀なぎなた

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「小刀」の意味・わかりやすい解説

小刀
こがたな

刃物の一種。小刀は、一般の家庭でも使われる切出(きりだし)小刀と平刀(へいとう)、頭刀(とうとう)、三角刀、生反(なまぞり)、刳(くり)小刀とがあり、どのような加工をするかによって、形、刃角度など、形の違ったものがつくられ広い用途に用いられる。

 切出小刀は、削って曲面を出したり、切り落としたりとさまざまなことに使われ、木の柄(え)をつけたものと共柄(ともえ)という刃物そのままの形がある。切出小刀は、背に対する切刃の角度が25度前後で、右使い、左使い、両刃などがある。刳小刀は、切出小刀に比べて細長い刀身と長い切刃をもち、刃先が鋭く、針の先のようにとがって二等辺三角形になっている。背に対する切刃の角度は10~15度ぐらいで、絵様板の輪郭や曲面、曲線、鉋(かんな)やのみで削れない細部の加工に用いられ、右使い、左使い、両刃などがある。

 形は切出小刀に似ているが、先が鈍角にできている線引き用の刃物で白罫引(しらけびき)(白書(しらがき))というものもある。

[赤尾建蔵 2021年7月16日]


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世界大百科事典(旧版)内の小刀の言及

【大刀】より

…〈たち〉は〈断ち〉の意味という。大刀,横刀は記紀の用字であって,小刀,刀子と書く〈かたな〉と対比して用いた。《日本書紀》天智天皇3年(664)2月条に〈大氏の氏上には大刀(たち)を賜う。…

【刀子】より

…現在の用語でいえば〈こがたな〉であり,〈ナイフ〉である。《日本書紀》垂仁紀には〈刀子〉とも〈小刀〉とも混用しているのを,どちらも〈かたな〉と読んでいる。大刀(たち)にたいして小刀(かたな)と書いたもので,古くは〈こがたな〉とは読まなかった。…

※「小刀」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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