用立(読み)ようだつ

精選版 日本国語大辞典 「用立」の意味・読み・例文・類語

よう‐だ・つ【用立】

[1] 〘自タ四〙 役に立つ。使用にたえる。間に合う。用に立つ。
狂歌・華紅葉(1729)「路銀をば誰か霞の用たちて古郷の空に帰るかりがね」
小公子(1890‐92)〈若松賤子訳〉前編公爵どのは、大胆にも、進んで用達(ヤウダト)うとした小息子(こむすこ)を、頭から足まで見下ろし」
[2] 〘他タ下二〙 ⇒ようだてる(用立)

よう‐だ・てる【用立】

〘他タ下一〙 ようだ・つ 〘他タ下二〙
① 役立たせる。用に立たせる。用に供する。使う。
仙伝抄(1445)「つりくゎびんのこと〈略〉時のちゃはんの物をつり花びんと用たつること有ども、花はいけばなともいふ」
金銭などを貸す。たてかえる。
※歌舞伎・千代始音頭瀬渡(1785)三立「用立(ヨウダ)てた今の金」

よう‐だて【用立】

〘名〙 用立てること。金銭などを貸すこと。
※黴(1911)〈徳田秋声〉二二「些と御用立しませうかね」

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