日本歴史地名大系 「甲陽随筆」の解説 甲陽随筆こうようずいひつ 一〇巻(五冊) 加賀美遠清著成立 天明年間写本 山梨県立図書館ほか解説 著者加賀美遠清は幕府の旗本で先祖は武田氏の家臣という。祖先ゆかりの地甲斐を歴訪して国母地蔵・蹴裂明神の国生み伝説から筆を起こし、甲斐国内に伝わる故事旧聞を聞書している。前半部分は享保一七年の「甲州噺」とほぼ同様で、甲斐叢書編者は「補修したるもの」としており、幕末期に「甲州噺」に依拠してつくられた地誌の一つ。後半には起請文など武田氏関係の古文書を筆録している。活字本 甲斐叢書二 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報