先祖(読み)せんぞ

精選版 日本国語大辞典「先祖」の解説

せん‐ぞ【先祖】

〘名〙
① (「せんそ」とも) 家系初代。血統の初代。また、初代以後、現存の人に至るまでの人々。代々の家系に連なり、その家の御(みたまや)にまつられている人。祖先。とおつおや。
※続日本紀‐霊亀元年(715)一〇月丁丑「先祖以来、貢献昆布、常採此地
※源氏(1001‐14頃)若菜上「かのせんそのおとどは、いとかしこくありがたき心ざしを尽くして」 〔書経‐多士〕
② 比喩的に、ある物事の起こり。はじまり。
※江戸から東京へ(1921)〈矢田挿雲〉七「大道宣伝は吉原の花魁(おいらん)が先祖(センゾ)である」

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世界大百科事典 第2版「先祖」の解説

せんぞ【先祖】

死者の霊が一定の期間を経て清められ,やがて崇拝祭祀の対象とされるようになったもの。心理的にいえば死者の霊は生者に危害を加える恐怖源泉であるが,しかしこの死霊供養と祭祀によって浄化されて先祖(または祖先)となり,生者や家や共同体を守る親愛の対象となる。また,かつてH.スペンサーが説いたように進化論的な立場からすれば,先祖にたいする崇拝はカミ(神)にたいする崇拝の一歩手前の段階を示し,先祖の観念をもたない未開宗教よりは一歩進んだ段階をあらわすものといえる。

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普及版 字通「先祖」の解説

【先祖】せんぞ

家系の初代。また、歴世の先人。〔顔氏家訓、止足〕先侯(含)、子姪(してつ)を戒めて曰く、の家は書生の門(読書の家)なり。世富貴無し。自今、仕宦は二千石にぐべからず。婚姻は勢家を貪ること勿(なか)れと。吾(われ)膺(ふくよう)し、以て名言と爲すなり。

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世界大百科事典内の先祖の言及

【祖先崇拝】より

…祖先崇拝は,ある集団の生きている成員の生活に,死亡したかつての成員が影響を与えている,または与えることができるという信仰に基づく宗教体系である。一般に〈崇拝〉行為を行う現成員と,これを受ける死亡した成員は,実際または擬制的に〈子孫〉と〈先祖〉の関係にたつ。祖先崇拝においては,現成員である〈子孫〉は,自分たちとその集団の存在を〈先祖〉に負うものと考える。…

※「先祖」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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