家庭医学館 「皮膚アミロイドーシス」の解説
ひふあみろいどーしす【皮膚アミロイドーシス Cutaneous Amyloidosis】
全身性(ぜんしんせい)アミロイドーシスの部分症状として生じる場合と、皮膚だけに発症する場合(皮膚限局性)とがあります(「アミロイドーシス」)。後者には、かゆみの強い丘疹(きゅうしん)が多くできるアミロイド苔癬(たいせん)と、点状の色素沈着を特徴とする斑状(はんじょう)アミロイドーシスとがあります。腫瘍(しゅよう)や慢性の炎症にともない生じることもあります。皮膚限局性アミロイドーシスの原因は、表皮細胞の成分の1つのケラチンという物質をもとにアミロイド(糖たんぱくの1つ)がつくられ、真皮(しんぴ)の浅いところに沈着するという説が有力です。
診断は、真皮にアミロイドが沈着していることを組織化学的に確認して行ないます。他臓器へのアミロイド沈着をともなうことはありません。
[治療]
かゆみの強いアミロイド苔癬には、強いステロイド薬の外用が有効です。