六訂版 家庭医学大全科 「皮膚アミロイドーシス」の解説
皮膚アミロイドーシス
ひふアミロイドーシス
Amyloidosis cutis
(皮膚の病気)
どんな病気か
皮膚に限ってアミロイドの沈着がみられる疾患で、アミロイド
症状の現れ方
①アミロイド苔癬
皮膚アミロイドのなかでは、最もありふれています。中年以降に多く現れます。淡褐色でかゆみが強く、多発性、持続性の米粒大で、硬くて表面が平滑な
組織では、
②斑状アミロイドーシス
持続性の褐色色素斑です。炎症後の色素沈着と間違えやすいのですが、よく見ると、
③肛門仙骨部皮膚アミロイドーシス
高齢の日本人に多い、肛門仙骨部の角化性褐色色素斑で、組織検査でアミロイドの沈着が証明されるものをいいます。
④摩擦黒皮症
ナイロンタオル、ブラシを長期にわたって使用したことによる摩擦が原因です。鎖骨部、肩甲上部など骨に近い部分に、さざ波状の褐色色素斑ができます(斑状アミロイドーシスの1型)。
検査と診断
症状から、アミロイドーシスの疑いをもつことが第一です。その後、全身性アミロイドーシスと同じく、組織検査によるアミロイドの沈着の証明が必要です。区別すべき疾患には、
治療の方法
ステロイド外用薬には反応しませんがステロイドODTが有効のことがあります。他に切除、
病気に気づいたらどうする
皮膚科を受診します。
宇谷 厚志
出典 法研「六訂版 家庭医学大全科」六訂版 家庭医学大全科について 情報