皮金(読み)かわがね

精選版 日本国語大辞典 「皮金」の意味・読み・例文・類語

かわ‐がねかは‥【皮金】

  1. 〘 名詞 〙 ( 刀をつくるとき、刀身しんにする鉄に対して ) しんを包む、刀身の表面の鉄。低温度で処理された炭素鋼を折り返し鍛練を加えて硬度の高い純一なものにした地金を用い、刀に折れ曲らない強靱さを与える。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の皮金の言及

【日本刀】より

…たたら炉によって鍛接性の豊かな良質の鉄が得られることが,すぐれた日本刀を生み出す最も大きな要因となっている。
【製作】
 武器としての日本刀に対して強く求められるものは〈折れず,曲がらず,よく切れる〉の3点であって,互いに相反するこの要求に応ずる道として,折れぬためにはやわらかい心金(心鉄)を中に入れ,曲がらぬためには堅い皮金で外から包み,よく切れるためには刃先部にさらに一段と堅い鋼を別に加えているのである。このように硬度のちがった鉄鋼を組み合わせる方法には,捲鍛(まくりきたえ),甲伏(こうぶせ),本三枚,四方詰などがある。…

※「皮金」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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