精選版 日本国語大辞典 「盥回」の意味・読み・例文・類語 たらい‐まわしたらひまはし【盥回】 〘 名詞 〙① 足でたらいを回す曲芸。[初出の実例]「大あたま娘・たらい回しの身ぶり也」(出典:雑俳・伊勢冠付(1772‐1817))② 一つの物事を順送りに移しまわすこと。あるいは、二人以上の者が、馴れ合いで順々に出てくること。また、それらの人。[初出の実例]「『オオ、それそれ、われを引立てに来たのだ。立て』『嫌だ、盥廻(タラヒマハ)しめ、無くなりゃあがれ』」(出典:歌舞伎・伊勢平氏栄花暦(1782)三立(暫))「一緒に捕まった麻口が、どこへ盥回(タラヒマワ)しにせられたか」(出典:真理の春(1930)〈細田民樹〉頭の上の街)③ 取引市場で、数人の者が共謀して一つの株を順々に買い、値段をつりあげること。〔取引所用語字彙(1917)〕 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例