20世紀日本人名事典 「細田民樹」の解説
出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報
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小説家。東京に生まれる。早稲田(わせだ)大学英文科卒業。在学中に中編小説『泥焔(でいえん)』(1913)を発表、早稲田派の新人と目された。早大卒業後、三か年の軍隊生活を送り、この体験がのちに『初年兵江木の死』(1920)、『或(ある)兵卒の記録』(1920)などの軍隊批判を主題とする小説を生んだ。作風は初期の自然主義から人道主義、社会主義へと移り、プロレタリア文学に身を投じてから、良心的なサラリーマンの成長と資本家たちの策謀を多様にとらえた長編小説『真理の春』(1930~31)を描き、代表作となった。
[大塚 博]
『『日本プロレタリア文学集2 初期プロレタリア文学集2』(1985・新日本出版社)』
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出典 日外アソシエーツ「367日誕生日大事典」367日誕生日大事典について 情報
…これに対して青野らの《文芸戦線》を中心とする労農芸術家連盟(略称,労芸。文戦派)はしだいに色あせて見えるようになり,やがては実力派だった平林たい子,黒島伝治,細田民樹(1892‐1972)らが脱退し,その多くはナップに参加した。なお,明治・大正以来の文壇作家で大正末年から社会主義運動ないしプロレタリア文学運動に参加した作家として,藤森成吉,江口渙(きよし)(1887‐1975),江馬修(ながし)(1889‐1975),宮本百合子,細田民樹,細田源吉(1891‐1974)らがおり,彼らも結局はすべてナップに参加した。…
※「細田民樹」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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