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真理 シンリ

デジタル大辞泉の解説

しん‐り【真理】

いつどんなときにも変わることのない、正しい物事の筋道。真実の道理。「永遠不変の真理」「真理の探究」
哲学で、
㋐思惟と存在あるいは認識と対象との一致。この一致については、いくつかの説がある。
㋑プラグマティズムでは、人間生活において有用な結果をもたらす観念をいう。
仏語。真実で永遠不変の理法真如

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百科事典マイペディアの解説

真理【しんり】

一般に認識と存在,命題と現実の事態,命題相互が正しく一致・整合していること。虚の対。ギリシア語アレテイアの原義は〈隠蔽性の否定〉,存在者の立ち顕れで,たとえばハイデッガーはこれを根源的な真理観として採用する。
→関連項目根拠律二重真理

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世界大百科事典 第2版の解説

しんり【真理 truth】

真理についての考え方には大きくいって三つある。第1は存在論的真理観である。〈この絵はレンブラントの真作である〉〈これこそ真の勇気である〉〈この神は真なる神である〉というような例において,〈真〉という形容詞は,絵,勇気,神といった存在者に付加されている。このように〈真理〉とは存在者に対して付加される特質だとするのが存在論的真理観である。ところでいまの例において絵の場合はそれが真かどうかを決定するのは比較的簡単だが,勇気や神の場合にはその判定が難しく,そこからいろいろの哲学的・神学的議論が出てくる。

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大辞林 第三版の解説

しんり【真理】

正しい道理。だれも否定することのできない、普遍的で妥当性のある法則や事実。 「不変の-」 「 -の探究」
〘哲〙(価値を慮外にして)事態の真相。真。その基準については諸説ある。 (1) 思想と事物の一致、すなわち判断や命題が存在と正確に対応すること(対応説)。 (2) ある命題(思想)が他の諸命題と矛盾せず整合性があること(整合説)。 (3) プラグマティズムでは、ある思想が有効な働きや結果を示すこと。 ↔

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

真理
しんり

」のページをご覧ください。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

真理
しんり
truth英語
vritフランス語
Wahrheitドイツ語

虚偽とともに、そのいずれかが命題または判断に付着する性質である。すなわち「或(あ)るものが或るものである(たとえば「人間は植物である」「この花は白色である」などで、一般に「SはPである」と表記される)」という命題または判断は、かならず真であるか偽であるかのいずれかである。真なる命題の把握または真なる判断が知識であり、知識は真であることによって知識となるのであるから、真理は認識に関する超越的価値であり、知性が目ざす目的としての超越的対象である。
 真理の基準が何であるかについては、いろいろな説がある。伝統的な形而上(けいじじょう)学は「思考と存在との合致」adaequatio rei et intellectusが真理であるとした。ギリシア語のaltheia(真理)の語義は、本来、「覆われていないこと、顕(あらわ)なこと」であると考えられる。すなわち、真理とは存在そのものの姿が顕になっていることであり、そのように存在そのものを顕ならしめるもの、または存在の真実相がそこで顕となる場所が理性であると考えられる。
 このように、真理が存在そのものについて語られるとき、それは存在論的真理とよばれる。これに反して、真理が知性の分析と総合の作用である判断について語られるとき、それは認識論的真理である。中世では、いろいろな真理は、唯一の真理である神に基づくものとされた。神の真理は事物を創造する真理である。したがって、これは存在の真に関係づけられて成立するものではなく、むしろ、存在の真がそれに関係づけられて成立するものとされた。
 知性が知性の外にある存在そのものに、いったい、いかにして達しうるであろうかという問いによって、懐疑論が生まれる。ゴルギアスや古代懐疑派では、そこから真理の認識は不可能であるという結論が導き出された。プロタゴラスでは「真理とは各人にとってそう思われるものである」という相対主義が主張された。これは、人間を真理の尺度とする点で「人間尺度説」homo-mensura-theoryとよばれる。懐疑論の主張に対して、「万民の一致」consensus gentiumが真理の基準として主張されることもあった。知性は、知性の外にある「物自体」には達しないが、知性の内部において真偽を弁別する、と考えるとき、近代の主観主義が生まれた。この場合、真理の基準は観念の明証性または知性の法則との整合性に置かれ、知性内の基準が真理の基準となる。また、真理の基準を知識の有効性にありとするプラグマティズムの真理説も、主観主義の一形態である。[加藤信朗]

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世界大百科事典内の真理の言及

【二重真理】より

…後期スコラ学に現れた真理観。真理は多数あっても究極的には一つの真理(根拠)によって成立するというのがギリシア哲学の真理観であるが,これに対しキリスト教とイスラム教では,〈啓示(信仰)の真理〉と〈理性の真理〉とを区別する傾向があった。…

【光】より

…光は神的なものの顕現,臨在であり,それによって霊界,精神界が自覚され,自己認識が生ずる。アレテイアalētheia(真理)とは〈隠れなきこと〉の意であり,真理と光は同一視される。光を重視したパルメニデスとプラトンの哲学およびそれを受け継いだ形而上学の伝統は〈光の形而上学〉と呼ばれる。…

※「真理」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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