知恵蔵 「知財信託」の解説 知財信託 特許権や著作権などの知的財産権を資金調達やライセンシングなどの活用のために信託化すること。2004年の信託業法の抜本的改正により、信託化できる財産の範囲の制限が撤廃されたため、特許やゲームソフトなどの知的財産権も信託可能となった。その結果、担保力の乏しい中小企業やベンチャー企業にとって、知財の信託化を活用した新しい資金調達の道が開かれ、すでに具体的な事例も発生している。また、同改正で信託業務が金融機関以外にも開放された結果、TLOや企業グループ内の特定子会社が管理型信託業者として知的財産権を一括管理、活用する道も開かれた。ただし、知財の信託化に際してはその価値評価が重要であるが、まだ確立した評価手法がないのが現状である。知財の更なる活用のためには、その経済価値評価である知財会計を充実させる必要がある。 (桜井勉 日本産業研究所代表 / 2007年) 出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報 Sponserd by