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信託 しんたく trust

翻訳|trust

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

信託
しんたく
trust

他人 (受託者 ) に一定の目的に従って財産の管理または処分を行わせることを目的として,受託者に財産権の移転その他の処分をすること (信託法1) 。英米法で発展した制度である。これに対して,広義では,当事者の一方が自己の名義で権利を保有しながら,それを他人 (受益者) のために行使しなければならない関係をいう場合,たとえば,譲渡担保取立てのためにする債権譲渡などの場合のように信託的行為をさすこともある。

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デジタル大辞泉の解説

しん‐たく【信託】

[名](スル)
信用して任せること。「国民の信託による政治」
他人に財産権の移転などを行い、その者に一定の目的に従って財産の管理・処分をさせること。「遺産の管理運用を銀行に信託する」「信託証書」

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百科事典マイペディアの解説

信託【しんたく】

信託法上,財産所有者(委託者)が金銭,有価証券不動産などの財産(信託財産)を財産権の移転・設定によって他人(受託者)に管理・処分させ,その利益を自己または指定する者(受益者)に交付させることを委託する契約。
→関連項目農地信託非訟事件

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事業再生用語集の解説

信託

「信頼して託する」という意味で、信頼できる人にお金や土地などの財産の運用や管理、または処分を委託すること。

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世界大百科事典 第2版の解説

しんたく【信託 trust】

他人(委託者)から財産権の移転または設定を受けた者(受託者)が,その財産(信託財産)を一定の目的に従って管理処分すべき拘束を受ける法律関係をいう。信託の利益を享受する者は受益者(委託者が兼ねることもある)と呼ばれる。信託は,代理のように財産権自体は本人に帰属したままで代理人には財産を管理処分する権限のみが与えられるにすぎない制度とは異なって,財産権自体を受託者に移転することによってその管理処分を行わせる制度である。

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大辞林 第三版の解説

しんたく【信託】

( 名 ) スル
信頼して、政治などを任せること。 「国民の-に応える」
現金・有価証券・不動産などの財産の権利を他人に移転し、その管理や処分を任せること。 「遺言により土地を-する」 「貸付-」

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

信託
しんたく
trust

委託者が自己の財産を信頼しうる他人(受託者)に譲渡し、自己の指定した者(受益者)の利益のために管理または処分させること。信託は契約または遺言によって設定され、宗教・慈善・学術そのほか公益を目的とする公益信託、個人的利益を目的とする私益信託に分けられ、信託の引受けを営業とするか否かで、営業信託と非営業信託とに区別される。[麻島昭一]

歴史

中世イギリスに発生したユースUseが信託の起源といわれる。教会・信者が封建領主の土地支配・課税に対抗して、自らの利益を守るために考え出した制度であり、のち一般的な財産管理運用の制度へ発展した。イギリスでは個人が無報酬の非営業信託として受託する形で定着し、遺言の慣習を背景に遺産処理が信託の中心的業務となった。アメリカに渡った信託制度は、金融機関が個人・法人の財産管理を営業として引き受ける形をとり、委託者によって個人信託・法人信託に分けられ、受託者は巨額の信託財産を擁するに至った。信託制度は概して英米法体系に属する諸国にみられる(カナダ、インド、オーストラリアなど)。日本は英米の信託制度を模倣したが、まず日露戦争後の外資導入に絡んで、1905年に担保附社債信託法(明治38年法律52号、現在は担保付社債信託法と改称)だけが制定され、のち金融制度整備の一環として1922年に信託法(大正11年法律62号)および信託業法(大正11年法律65号)が制定され、ここに信託業務一般の法的基礎が確立、信託会社が信託業務の独占的担い手として登場した。[麻島昭一]

日本の信託制度

近代的信託制度では、委託者の信託財産ごとの分別管理、管理運用結果の実績配当、慎重な管理者の注意義務などの原則を内包するが、日本ではやや特殊な発展を遂げている。第一に、信託業法は財産形態別の受託形式を採用した。すなわち、財産種類を金銭、有価証券、金銭債権、動産、不動産、地上権、土地賃借権の7種に限定し、かつ英米のように諸種財産を一括受託することを認めなかった(包括主義の否定)。第二に、金銭の受託、とくに指定金銭信託合同運用が異常なまでに発達した。その理由は、分別管理原則の例外をなし、大小さまざまな資金を合同運用し、元本を保証した高利回りの金融商品であったからである。
 その結果、遺産処理・管理を中心とするイギリス信託業、有価証券受託を柱とするアメリカ信託業とも異なる、利殖目的の金銭を受託の中心とする日本独自の信託業が形成されたのである。別言すれば、富裕な財産所有者を営業基盤とし、長期大口の安定資金を集積した日本信託業は、諸種の財産の管理運用機関というよりは長期金融機関の性格をもった。
 第二次世界大戦後も信託業法で定められた信託の制度的枠組みは維持され、そのなかで信託業務の拡大が図られた。すなわち、信託会社が銀行業務兼営を認められて変身した信託銀行は、貸付信託(指定金銭信託合同運用の一種)を原動力に大発展を遂げ、長期信用銀行と並ぶ長期金融機関の地位を確立、証券投資信託(特定金銭信託)の受託、社会福祉の一環を担う年金信託(指定金銭信託単独運用)でも発展した。信託の利用者は大衆化し、大口財産家に依存した第二次世界大戦前と比較して著しく拡大したが、金銭の受託を主とする日本信託業の性格は依然として不変である。
 そして金融自由化の波のなか、1985年(昭和60)以降外資系銀行の信託業参入や、銀行・証券会社などの子会社方式による参入が相次ぎ、既存信託銀行の独占は破られた。さらに信託業法は2004年(平成16)12月、信託法は2006年12月に改正された。それは80年ぶりの大改正で、実態にあわせた見直し、かつ信託利用拡大の道を開くものであった。すなわち、受託可能財産の制限を撤廃して、信託事業の自由な展開を可能にし、信託業の担い手を拡大し、金融機関以外の信託業参入を認めるなど信託制度に新紀元を画した。[麻島昭一]
『信託協会編『信託実務講座』全8冊(1962~64・有斐閣) ▽麻島昭一著『日本信託業発展史』(1969・有斐閣) ▽麻島昭一著『日本信託業立法史の研究』(1980・金融財政事情研究会) ▽麻島昭一著『戦前期信託会社の諸業務』(1995・日本経済評論社) ▽森一七編『信託銀行読本』(1973・金融財政事情研究会) ▽信託協会調査部編『信託用語辞典』(1976・東洋経済新報社) ▽山田昭著『信託立法過程の研究』(1981・勁草書房) ▽林宏編『信託の時代――信託の機能と信託銀行の責務』(1991・金融財政事情研究会、きんざい発売) ▽信託業務研究会編『Q&A 信託110のポイント』(1992・金融財政事情研究会、きんざい発売) ▽経済法令研究会編『信託業務入門――図とイラストでよくわかる』5訂版(2004・経済法令研究会) ▽トラスト60編『ハンドブック 信託』(2008・金融財政事情研究会、きんざい発売)』

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世界大百科事典内の信託の言及

【トラスト】より

…競争制限を主目的とした企業間の水平的結合をいい,〈企業合同〉ともいう。ときには,この企業結合行為ばかりでなく,企業結合の結果として成立した独占的市場支配力をもつ巨大企業そのものをいう。トラストという用語は,アメリカにおいて1870年代に発生した〈受託者方式(トラスティー方式trustee device)〉による企業結合に由来する。その発端となったスタンダード・オイル・トラスト(1879成立)を具体例としてみると,同社は,アメリカの石油精製能力の約90%を占める約40社の株式がJ.D.ロックフェラーを中心とする9人の受託者に委託される協定を基礎にして成立した企業である。…

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