デジタル大辞泉
「硫酸ピッチ」の意味・読み・例文・類語
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
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知恵蔵
「硫酸ピッチ」の解説
硫酸ピッチ
重油と灯油を混ぜて密造の軽油を作るときに発生する黒いタール状の有害廃棄物。密造防止に灯油に入れられている識別剤クマリン(coumarin)を取り除くために硫酸を混ぜるとできる。軽油の販売者には1lあたり32.1円の軽油引取税がかかり、その課税を逃れるために密造が横行。環境省によると不正処分の量はドラム缶に換算して2001年度5629本、02年度1万5837本、03年度2万8368本、04年度9499本、05年度上半期1127本。都道府県によると行政代執行などで無害化処理した量は約3分の1。不法投棄の産廃撤去に産業廃棄物適正処理基金が使われてきたが、大半が硫酸ピッチの撤去に費やされ、基金への拠出分が最も多い建設業界の不満は大きい。04年の廃棄物処理法の改正で不正な処理や、不法投棄目的の運搬に刑事罰を科すことができるようにした。
出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報
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