神不滅論(読み)しんふめつろん(その他表記)Shen-bu-mie-lun

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「神不滅論」の意味・わかりやすい解説

神不滅論
しんふめつろん
Shen-bu-mie-lun

中国,六朝時代に仏教輪廻説を信奉する人々が唱えた霊魂不滅論。人が死ぬと,肉体 (形) は朽ちるが,霊魂 (神) は消滅せずに次の新たな肉体に移り住み,そしてまた新たな生命活動が営まれ輪廻が続く,という考え。これは,輪廻思想をもたなかった中国の知識人が仏教を摂取する際に行なった輪廻の解釈で,肉体の死とともに霊魂も消滅する,と唱えて,輪廻を否定した仏教反対派の神滅論との間に論争がかわされた。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

苦肉の策

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android