事典 日本の地域ブランド・名産品 「福山琴」の解説
福山琴[祭礼・和楽器]
ふくやまこと
福山市で生産された琴。江戸時代初期の1619(元和5)年、初代福山藩主・水野勝成が福山城を築城した頃に福山琴の起源がある。福山では歴代藩主の奨励を受け歌謡・音曲が盛んで、早くから琴づくりがおこなわれていた。福山琴は、選木された良質の桐および紅木または象牙を原材料に使用し、明治時代以降に作業工程を改善して精巧緻密な技術を確立した。国内生産の約70%のシェアをもつ。近年、従来の福山琴より胴尺の短い新福山琴が開発された。糸締めも簡単で、持ち運びやすい。1985(昭和60)年5月、通商産業大臣(現・経済産業大臣)によって国の伝統的工芸品に指定。2006(平成18)年12月、特許庁の地域団体商標に登録された。商標登録番号は第5006809号。地域団体商標の権利者は、福山邦楽器製造業協同組合。
出典 日外アソシエーツ「事典 日本の地域ブランド・名産品」事典 日本の地域ブランド・名産品について 情報