穂浪庄(読み)ほなみのしよう

日本歴史地名大系 「穂浪庄」の解説

穂浪庄
ほなみのしよう

現穂波町平恒ひらつね、飯塚市潤野うるの庄司しようしなか柳橋やなぎばし津島つしま目尾しやかのお辺りを庄域とした延勝えんしよう(現京都市左京区)領庄園。平安時代に宇多院第七宮内親王が宇佐宮に寄進した「以西新庄」のなかに「穂浪庄」がみえるが(年月日未詳「宇佐宮神領次第案」到津文書/大分県史料三〇)、平安時代末から鎌倉時代に現れる延勝寺領穂浪庄とは別個のものであろう。保元元年(一一五六)粥田経遠が所領の「嘉摩・穂浪郡内合(屋)・平(恒)・潤野三箇村」を延勝寺に寄進している(宇佐大鏡)。建長二年(一二五〇)六月二日の藤原資経処分状案(勧修寺家文書/鎌倉遺文 補遺編三)には「延勝寺領筑前国穂並庄内平恒名」「穂並庄内合屋」「同庄内潤野」とあり、平安時代末期から鎌倉時代にかけての当庄の領有関係は本家勧修寺家・領家延勝寺であったと考えられる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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