穂波町(読み)ほなみまち

日本歴史地名大系 「穂波町」の解説

穂波町
ほなみまち

面積:二五・二三平方キロ

嘉穂郡の北部に位置し、北は飯塚市、東は稲築いなつき町、南は大将陣たいしようじん(一一二・四メートル)を境に桂川けいせん町、西は龍王りゆうおう(六一五・六メートル)などを境に筑穂ちくほ町に接する。中央部を遠賀おんが川水系穂波川が南から北に貫流し、西から東に支流内住ないじゆ川が流れ楽市らくいち付近で合流する。北九州市と筑紫野ちくしの市を結ぶ国道二〇〇号、JR筑豊本線(福北ゆたか線)が南北に通る。古代は穂浪ほなみ郡に属し、「日本書紀」にみえる穂波屯倉、豊前田川方面から大宰府に至る古代官道の伏見ふしみ駅を町内に比定する説がある。一〇世紀中頃源敏なる人物が買得した土地を観世音寺(現太宰府市)に寄進して高田たかた庄が成立する。また宇佐宮領の椿つばき庄・椿新庄が形成され、同様の性格をもつ綱別新つなわけしん庄とともに宮吉みやよし名なる大規模な庄園を形づくる。当町から飯塚市にかけて延勝えんしよう(現京都市左京区)領穂浪庄も成立した。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報