精選版 日本国語大辞典 「立掛」の意味・読み・例文・類語
たち‐かか・る【立掛】
〘自ラ五(四)〙
① 雲、霧などが立って、かかる。
② 今にも立とうとする。まさに立ち上がろうとする。
※宇治拾遺(1221頃)一一「うつぶしに倒れたりけるを、ちがひてたちかかりて、おこしたてず頭を又うちわりてけり」
③ 立ち向かう。かかってゆく。
※太平記(14C後)一五「鐘木を大きに拵へて、二三十人立懸りて、破(われ)よとぞ撞たりける」
④ 立ち上がってもたれる。立ってよりかかる。
※源家長日記(1216‐21頃)「人かげのうちして、ここかしこのたてじとみにたちかかり」
⑤ 先を争う。
⑥ (歌舞伎脚本のト書用語) 立っている、また、何かに向かって立とうとする、力を加えようとするなどの意に用いる。
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