(読み)タキフサ

デジタル大辞泉 「髻」の意味・読み・例文・類語

たき‐ふさ【×髻】

たぶさ」に同じ。
「―の中よりけし弦を採り出して」〈・中〉

もと‐どり【×髻】

《「本取り」の意》髪を頭の上に集めて束ねた所。また、その髪。たぶさ。

た‐ぶさ【×髻】

髪の毛頭上に集めて束ねたところ。もとどり。

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精選版 日本国語大辞典 「髻」の意味・読み・例文・類語

た‐ぶさ【髻】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「たきふさ(頭髻)」の変化したものか ) 髪の毛を頭上に集めて束ねたところ。もとどり。
    1. [初出の実例]「箭(や)頭髪(タフサ)に蔵(かくし)、刀を衣中(ふところ)に佩ふ」(出典日本書紀(720)景行四〇年(北野本訓))
    2. 「Tabusauo(タブサヲ) キル」(出典:日葡辞書(1603‐04))

もと‐どり【髻】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「本取」の意 ) 髪を頭の上に集めてたばねたところ。髪の根もと。たぶさ。〔十巻本和名抄(934頃)〕
    1. [初出の実例]「もとどりはちりばかりにて、額ははげ入りて」(出典:落窪物語(10C後)二)

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普及版 字通 「髻」の読み・字形・画数・意味


16画

[字音] ケイ
[字訓] たぶさ・まげ

[説文解字]

[字形] 形声
声符は吉(きつ)。吉は聖器の鉞頭(士)で祝詞の呪能を守る意で、詰・結の意がある。〔説文新附〕九上に「髮を(す)ぶるなり」とあり、結髪を髻、結髪して飾(しんしよく)を加えることを髻華という。

[訓義]
1. たぶさ、まげ、わげ。
2. 国語の「みづら」にあてて用いる。
3. 結・と通じて用いる。

[古辞書の訓]
〔新字鏡〕髻 伊太々(いただき)〔和名抄〕髻 毛斗々利(もとどり)〔立〕髻 モトドリ・カミ

[語系]
髻・結kyet、)keatは声義近く、kyeiも関係のある語。(かい)は〔説文〕に「(しん)にて結ぶなり」とみえる。

[熟語]
・髻雲髻荷髻角髻鬟髻根髻釵髻子・髻・髻
[下接語]
雲髻・仮髻・花髻・峩髻・丸髻・義髻・玉髻小髻髻・翠髻・両髻

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「髻」の意味・わかりやすい解説


もとどり

日本で行われた昔の結髪法の一つで,髪を頭上に束ねたもの,またはその部分をいう。元来,本取の意で,たぶさともいう。古くは中国,東北部に住した女真族の女性の結髪。

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世界大百科事典(旧版)内のの言及

【髻切】より

…他人の髻すなわち頭頂部に束ねた髪を切り落とす犯罪。中世では本鳥切とも書いた。…

※「髻」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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