端・傍・側(読み)はた

精選版 日本国語大辞典 「端・傍・側」の意味・読み・例文・類語

はた【端・傍・側】

〘名〙
① 物のへり。器(うつわ)などのふち。〔二十巻本和名抄(934頃)〕
※宇津保(970‐999頃)蔵開中「はたまで一つぼ入れて、蓋合はせて黄ばみたる薄様一重に包みたり」
② ある場所のほとり。川や池などのふち。
※金刀比羅本平治(1220頃か)下「ある谷川のはたなる石にこしかけておはしけるが」
③ 直接には関わりのない、または本系からはずれた立場。また、その人。かたわら。そば。わき。第三者。周囲にいる人。
※今鏡(1170)七「その内供の一つ腹にや、はたの御腹にや、治部大輔雅光と聞へ給ひし歌詠みおはしき
歌舞伎劇場で、揚げ幕のそばの下桟敷(したさじき)をいう。〔劇場新話(1804‐09頃)〕
⑤ ⇒はた(旗)

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