第三の人間(読み)だいさんのにんげん(その他表記)tritos anthrōpos; third man

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「第三の人間」の意味・わかりやすい解説

第三の人間
だいさんのにんげん
tritos anthrōpos; third man

形相論 (イデア論) 批判に際して用いられた論証アリストテレスの注釈家アレクサンドロスは3つの型に分類している (『アリストテレス形而上学注釈』) 。その内容は,有名なアリストテレスの論証を例にとると,もし個々の人間 (A) のほかに「人間自体」 (X) というイデアがあって,AがXへの類似という関係を有することで存立しているとするならば,AとXの相似関係を保証する,すなわち両者共通に類似している第三の人間 (Y) の存在が要請され,さらにA-Y,X-Yの類似関係についてもその関係を成立させる「人間」の存在が要求されて無限背進が生じる。これは不条理であるとするもの。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

中国のゴビ砂漠などの砂がジェット気流に乗って日本へ飛来したとみられる黄色の砂。西日本に多く,九州西岸では年間 10日ぐらい,東岸では2日ぐらい降る。大陸砂漠の砂嵐の盛んな春に多いが,まれに冬にも起る。...

黄砂の用語解説を読む