改訂新版 世界大百科事典 「紙像」の意味・わかりやすい解説 紙像 (しぞう) 紙を貼り重ねて作った像。近世以後の人形などには作例が多いが,それ以前のものはまれで,遺品としては1269年(文永6)製作の中宮寺文殊菩薩立像(像高52.3cm)がある。現在は漆で塗り固められているが,当初は経巻2巻を芯としてこれに紙をのりで何枚も貼り重ね,細部はこより等を芯としてその上に紙を貼って仕上げていた。他に江戸時代以前の仏像が数体知られる。執筆者:副島 弘道 出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報 Sponserd by