経巻(読み)タテマキ

デジタル大辞泉 「経巻」の意味・読み・例文・類語

たて‐まき【経巻(き)】

織物製造の準備工程で、縦糸整経せいけいして織機ちきりに巻きつけること。

きょう‐かん〔キヤウクワン〕【経巻】

《「きょうがん」とも》経文を記した巻物。また、経典

けい‐かん〔‐クワン〕【経巻】

経書。経典。

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精選版 日本国語大辞典 「経巻」の意味・読み・例文・類語

きょう‐かんキャウクヮン【経巻】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「きょうがん」とも ) 経文を記した巻物。経典。経文。
    1. [初出の実例]「検校所読経巻、并僧尼数、附使奏上」(出典:続日本紀‐宝亀元年(770)七月乙亥)
    2. 「仏像経巻(キャウグン)のけぶりとのぼりけるを見て、〈略〉心をくだかれけるより病ついて」(出典:高野本平家(13C前)六)
    3. [その他の文献]〔法華経‐法師品〕

たて‐まき【経巻】

  1. 〘 名詞 〙 織物製造で、経(たていと)を織機の緒巻(おまき)に巻きつけること。

けい‐かん‥クヮン【経巻】

  1. 〘 名詞 〙 経書。経典。きょうかん。〔後漢書‐劉梁伝〕

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世界大百科事典(旧版)内の経巻の言及

【社寺建築構造】より

…檜皮葺きや柿葺きの棟は,近畿地方では瓦を積んだ瓦棟が多く,他の地方では木でつくった箱棟が多く,両端には外形が鬼瓦に似た鬼板を用いる。鬼瓦や鬼板のかわりに,円筒形の経巻(きようのまき)と呼ばれるものを3個のせた獅子口(ししぐち)が,唐破風(からはふ)などに使われる。なお,檜皮葺きや柿葺きには降棟や隅棟はなく,また神社建築では棟に堅魚木(かつおぎ)をのせ,両端に千木(ちぎ)をあげる。…

※「経巻」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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