紛無(読み)まぎれない

精選版 日本国語大辞典 「紛無」の意味・読み・例文・類語

まぎれ‐な・い【紛無】

〘形口〙 まぎれな・し 〘形ク〙
① 心が他に移ることがない。心が他にとらわれることがない。
源氏(1001‐14頃)花散里「まして、つれづれもまぎれなく思さるらん」
② まちがいがない。はっきりとしている。まぎれもない。
※源氏(1001‐14頃)若菜上「まぎれなく数へらるる心ならひに」

まがい‐なし まがひ‥【紛無】

〘名〙 (形動) にせものでないこと。また、そのものやそのさま。本物
滑稽本浮世床(1813‐23)二「おれが越後者から直伝の紛(マガヒ)なしを知居る」

まがい‐な・し まがひ‥【紛無】

※古文真宝桂林抄(1485頃)乾「麟の威霊たる きっかと明なぞ。ちっともまかいなきぞ」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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