統制貿易(読み)とうせいぼうえき(その他表記)controled trade

日本大百科全書(ニッポニカ) 「統制貿易」の意味・わかりやすい解説

統制貿易
とうせいぼうえき
controled trade

戦争のような非常時に国家の全面的な管理・統制下でなされる貿易をいう。国家が取引主体となる国営貿易とは異なり、貿易取引自体は民間業者によって行われるが、貿易品目、輸出入数量、額、相手国、決済方法などが国家によって統制されているものである。1929年の世界大恐慌によって世界各国不況の度合いを深めるにつれ、貿易の統制を強めていった。そして各国ともしだいに、単なる貿易の統制の段階から、ブロック経済の形成および戦争遂行を担う一環として貿易を位置づけ、直接的制限を強化し、統制貿易へと進んだ。日本でも満州事変後戦時体制を強化していくが、貿易政策も軍事力の強化、軍需工業の育成を主目的とし、より直接的な貿易統制策がとられるようになった。とくに1940年代に入ると、貿易統制機構の改革(貿易統制会、交易営団の設立)、貿易業者の整理統合、そして貿易統制を行う諸法規の一元化などが図られた。

[秋山憲治]

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