継橋(読み)つぎはし

精選版 日本国語大辞典 「継橋」の意味・読み・例文・類語

つぎ‐はし【継橋】

  1. 〘 名詞 〙 橋脚となる柱をところどころに立て、その上に幾枚もの橋板を継ぎ足して渡した橋。
    1. [初出の実例]「足(あ)の音せず行かむ駒もが葛飾の真間の都芸波思(ツギハシ)止まず通はむ」(出典:万葉集(8C後)一四・三三八七)
    2. 「(末)葛城や渡る久米路の津支橋(ツギはし)の心も知らずいざ帰りなむ」(出典:神楽歌(9C後)明星)

継橋の語誌

挙例の「万葉集」の「葛飾の真間」(現、市川市真間町)が早く、平安後期には「かきたえし真間のつぎ橋ふみ見ればへだてたる霞も晴て迎へるがごと〈源俊頼〉」〔千載‐雑下〕のように歌枕として定着する。しかし、この他にも挙例の「神楽歌」等における「久米路」(大和)など、さまざまな土地のものが詠まれている。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

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