繰込(読み)くりこむ

精選版 日本国語大辞典 「繰込」の意味・読み・例文・類語

くり‐こ・む【繰込】

[1] 〘自マ五(四)〙
① 順にはいりこむ。
※大道無門(1926)〈里見弴遠雷「七頭の馬が、次々に馬場へ繰(ク)り込(コ)んで来た」
大勢でそろってはいりこむ。
咄本・鼠の笑(1780)田舎もの「さてさて人もたくさんだが、くりこむものだ」
[2] 〘他マ五(四)〙
順次に送り入れる。また、多くの人々を送り入れる。
※近世紀聞(1875‐81)〈染崎延房〉七「我が兵隊を繰込(クリコ)まんと」
② 手元へたぐりよせる。
塩原多助一代記(1885)〈三遊亭円朝〉一二「手元へ繰込(クリコ)んで仁助の刀を捻取り」
③ 他のものにくみいれる。くりいれる。
※続俳諧師(1909)〈高浜虚子〉五二「創業費中に繰(ク)り込(コ)む事の出来るものは成るべく繰り込む事にした」
端数を切り上げて上の位に入れる。

くり‐こみ【繰込】

〘名〙 大勢でそろってはいりこむこと。
※近世紀聞(1875‐81)〈染崎延房〉六「官軍急速水戸城下迄繰込(クリコミ)に至るやう」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

今日のキーワード

自動車税・軽自動車税

自動車税は自動車(軽自動車税の対象となる軽自動車等および固定資産税の対象となる大型特殊自動車を除く)の所有者に対し都道府県が課する税であり、軽自動車税は軽自動車等(原動機付自転車、軽自動車、小型特殊自...

自動車税・軽自動車税の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android