胸分(読み)むなわけ

精選版 日本国語大辞典 「胸分」の意味・読み・例文・類語

むな‐わけ【胸分】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 鹿などが草木を胸で押し分けて行くこと。
    1. [初出の実例]「さを鹿の胸別(むなわけ)にかも秋萩の散り過ぎにける盛りかも去ぬる」(出典万葉集(8C後)八・一五九九)
  3. 胸のはば。また、胸。
    1. [初出の実例]「胸別(むなわけ)の 広き吾妹 腰細の すがる娘子の」(出典:万葉集(8C後)九・一七三八)

むね‐わけ【胸分】

  1. 〘 名詞 〙むなわけ(胸分)
    1. [初出の実例]「さをしかのむね分にする小萩原ただきれぎれの錦なりけり」(出典:林葉集(1178)秋)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

今日のキーワード

仕事納

〘 名詞 〙 年の暮れに、その年の仕事を終えること。また、その日。《 季語・冬 》[初出の実例]「けふは大晦日(つごもり)一年中の仕事納(オサ)め」(出典:浄瑠璃・新版歌祭文(お染久松)(1780)油...

仕事納の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android