自延年(読み)じえんねん

精選版 日本国語大辞典 「自延年」の意味・読み・例文・類語

じ‐えんねん【自延年】

  1. 〘 名詞 〙 寺院芸能として僧侶稚児の演じた延年に対し、一般大衆の演じた延年をいう。大衆舞(だいしゅまい)
    1. [初出の実例]「漸及夜隠之程、有延年之沙汰。〈略〉自延年者方出若音児舞畢」(出典:東大寺続要録(1281‐1300頃)拝堂篇)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の自延年の言及

【延年】より

…〈遊僧〉と呼ばれる存在がそれであって,室町初期の南都の延年風流などには,その活躍が顕著である。この遊僧の発生は鎌倉初期と考えられ,実態はあまり明らかではないが,〈道の遊僧〉とも呼ばれるとおり,延年芸についての専門芸人であって,記録の上では,遊僧による延年を〈道の延年〉,僧徒自身による延年を〈自延年〉などとして区別している。この遊僧は専門芸能者とはいえ,一応僧形であるが,延年にはまた,俗人の参加もあった。…

※「自延年」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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