化学辞典 第2版 「臭化ケイ素」の解説
臭化ケイ素
シュウカケイソ
silicon bromide
SinBr2n+2族の総称.SiBr4,Si2Br6がよく知られている.【Ⅰ】四臭化ケイ素:SiBr4(347.70).熱した金属ケイ素に臭素を作用させると得られる.無色の発煙性液体.融点5.4 ℃,沸点154 ℃.水によりケイ酸と臭化水素酸に分解する.[CAS 7789-66-4]【Ⅱ】六臭化二ケイ素:Si2Br6(535.60).低位のハロゲン化物にケイ素を反応させると得られる.
3SiBr4 + Si = 2Si2Br6
白色の固体.融点95 ℃,沸点240 ℃.二硫化炭素に可溶.SiBr4,Si2Br6はいずれも有機ケイ素化合物の合成原料として用いられる.
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報