船舶検査活動(読み)せんぱくけんさかつどう

日本大百科全書(ニッポニカ) 「船舶検査活動」の意味・わかりやすい解説

船舶検査活動
せんぱくけんさかつどう

わが国の領海と周辺の公海において、軍艦以外の外国の船舶の積み荷や目的地を検査、確認し、必要に応じてその船舶の航路や目的地などの変更を要請する行動。1999年(平成11)5月に成立した周辺事態法では、法案の段階では「国連安保理決議に基づき」との条件で周辺事態における自衛隊の任務として明記していたが、自民、自由、公明3党の連立協議のなかで、自由党が国連安保理決議の要件を外すよう要求、これに公明党が反対したため、この項目が削除された。自自公は別途、立法化することで合意した。船舶検査活動は、武力行動に出た国に対する国連の経済制裁措置を実施し実効性を確保するために必要な活動とされる。しかし、軍事衝突に巻き込まれるとの理由から反対意見も根強い

[本谷夏樹]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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