化学辞典 第2版 「芳香族ポリアミド」の解説
芳香族ポリアミド
ホウコウゾクポリアミド
aromatic polyamide
主鎖にベンゼン環を有するポリアミドの総称.主鎖がベンゼン環とアミド結合のみから構成されているときは,とくに全芳香族ポリアミド(アラミド)とよばれる.主鎖にベンゼン環を導入することで,ナイロンなどの脂肪族ポリアミドより耐熱性が大幅に向上する.p-フェニレンジアミンとテレフタル酸を原料としたパラ型全芳香族ポリパラフェニレンテレフタルアミド(ケブラー)はすぐれた耐熱性とともに,液晶紡糸が可能なことから高強度繊維として使用されている.一方,メタ型のポリメタフェニレンイソフタルアミド(ノーメックス)は,耐熱,難燃繊維として用いられている.芳香族モノマーと脂肪族モノマーを組み合わせた半芳香族ポリアミドなどもある.
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報