苗ヶ島村(読み)なえがしまむら

日本歴史地名大系 「苗ヶ島村」の解説

苗ヶ島村
なえがしまむら

[現在地名]宮城村苗ヶ島

馬場ばば村の北に位置し、東方室沢むろさわ(現粕川村)との境をかす川が流れる。北は赤城山原野。天正一七年(一五八九)一二月一四日の北条家朱印状(北爪重一氏所蔵文書)女淵おなぶち郷内として地名がみえ、五貫文の地が北爪新八郎に宛行われている。また同一八年二月二一日の北条家朱印状(北爪文書)でも女淵郷内とあり、苗ヶ島の五〇貫四二三文の地が北爪将監など計一七名に分給されている。

寛文郷帳では田方四八四石余・畑方一七三石余、前橋藩領。元禄二年(一六八九)の新田検地帳(前原文書)によれば、寛文四年(一六六四)以前に行われた新田開発は三一町九反余(二二九石余)、うち田方一〇町四反余(一〇三石余)・畑方二一町四反余(一二五石余)。宝永八年(一七一一)の新田検地帳(同文書)によると、元禄一一年―宝永三年の間にさらに二三町四反余(六七石余)、うち田方一町三反余(八石余)・畑方二二町余(五九石余)が開発されている。享保一一年(一七二六)の五人組改帳(東宮文書)では家数一四〇・人数六八七。寛政一一年(一七九九)、享和三年(一八〇三)、文化六年(一八〇九)定免(苗ヶ島区有文書)によると、当村は二ヵ年の定免を請け、年季があけるとさらに二ヵ年の定免を願出ていたとみられる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、和歌山県串本町の民間発射場「スペースポート紀伊」から打ち上げる。同社は契約から打ち上げまでの期間で世界最短を目指すとし、将来的には...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android